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脳神経外科

 当院の脳神経外科では、脳神経外科全般の診療をさせて頂いております。
 とりわけ、緊急を要する脳卒中や頭部外傷の患者さんが、入院の多くを占めておられます。
 できる限り、わかりやすく病状や治療等につきまして、ご理解できるように説明努力をさせていただいております。

医師一覧

  • 脳神経外科 栗本 太志 (非常勤)
  • 脳神経外科 半田 隆 (非常勤)

実績

項目

平成26年度

【脳神経外科 手術件数】
脳腫瘍摘出術 2
脳動脈瘤手術 開頭クリッピング術 1
脳動脈瘤手術 脳血管内手術(コイル塞栓術) 5
脳動静脈奇形摘出術 1
開頭頭蓋内血腫除去手術(脳出血、急性硬膜下・外血腫) 6
脳動静脈瘻 塞栓術 1
頸動脈内膜剥離術 3
頸動脈ステント留置 1
脳動脈バイパス手術 1
開頭神経血管減圧術(三叉神経痛、顔面けいれん) 2
水頭症手術5 8
脳室ドレナージ術(脳出血) 3
慢性硬膜下血腫手術 19
脳膿瘍、硬膜下膿瘍手術 3
脳生検術 1
その他 4
【検査】
脳血管カテーテル造影検査 24
3D‐CT血管造影検査 47
132

脳神経外科の関与する主な疾患

脳卒中

 くも膜下出血は、多くが脳動脈瘤の破裂を原因とし、頭痛、嘔吐、意識障害等で発症する極めて重篤な疾患です。救命を目的に、出血の原因となった脳動脈瘤に対する治療をまず行いますが、開頭術による動脈瘤クリッピング手術とマイクロカテーテルを用いたコイル塞栓術の2つの治療法があります。
 当院では、いずれの治療法も可能で、ケースに応じて、ベストの治療法を選択しております。

 脳出血は、多くが高血圧を原因としており、動脈硬化等で脆くなった脳動脈が破綻し出血が起こり、脳が損傷されることにより、麻痺、言語障害、意識障害等がひき起こされる疾患です。症状の程度や血腫の大きさに応じて、血腫除去手術が必要となることもあります。小さい脳出血の場合は、保存的治療でみてゆくことも多い疾患です。

 脳梗塞は、脳の動脈が詰まって起こる疾患で、脳血栓症と脳塞栓症に分かれます。当院では、多くは、神経内科において治療がなされております。
 ただし、頚動脈狭窄や閉塞などの場合、脳梗塞の症状の改善や再発を予防するために、血行再建術を考慮すべき場合があります。頚動脈狭窄症の場合、頚動脈を切開し、直接狭窄部分を剥離し除去する頚動脈内膜剥離手術と、金属製のパイプを、カテーテルから挿入、留置して頚動脈を拡張する頚動脈ステント留置術の、2通りの治療があります。
 内頚動脈閉塞症の場合、頭皮の動脈を脳表の動脈に吻合し、脳血流を増加させる手術があります。
 脳梗塞患者さんの場合、神経内科医師と随時、治療の適応について、検討しております。

頭部外傷

 交通事故、転落、打撲などによる急性硬膜外血腫急性硬膜下血腫外傷性脳内血腫脳挫傷や、高齢者に多い慢性硬膜下血腫等、頭部外傷により引き起こされる疾患です。
 血腫が多く脳への圧迫が強い場合や、脳浮腫や脳腫脹がひどい場合には、手術治療が必要になります。

脳腫瘍

 脳腫瘍には、良性、中間型、悪性のものなど、いろいろ種類のものが存在します。それぞれの腫瘍に対して、最も適切な治療法(手術療法、放射線治療、化学療法)を考慮して、対応しております。手術適応例に対しては、顕微鏡下でのマイクロサージェリーを行っております。最近は、大学病院と連携し、脳内視鏡手術も行っております。

その他

 脳ドック等で、見つかることがある未破裂脳動脈瘤につきましては、破裂脳動脈瘤と異なり、通常は、治療を急ぐことはありません。その大きさ、形状、年齢、家族歴、既往歴等、総合的に評価し、治療適応の要否について検討しております。
 高齢者の中に、徐々に進行する歩行障害、認知障害等の症状で、発症する正常圧水頭症という病気が、潜んでいることがあります。その診断に、MRI検査が有効です。
 また、日常に起こる頭痛や、手足のしびれ、筋力低下、めまい等、多岐にわたる症状を持つ患者さんに対しても、適宜診断を行い、治療を行っております。

脳神経外科外来診察について

 脳神経外科の外来診察は、平日の午前中行っております。
 手足の麻痺やしびれ、歩行障害、意識消失発作、めまい、頭痛、頭部の外傷など、いろいろな訴えの方が受診されております。
 救急患者さんについては、日中は、脳外科医が、夜間につきましても、当直医と連携して、対応できるようにしております。