循環器内科 > 循環器科の検査方法

 循環器科の検査方法は主に10種類あります。心拍数や、心臓の動きを調べるものがほとんどで、心電図やカテーテル、エコー検査など様々な方法を使って詳しく調べていきます。私たちは、各検査結果の所見に加え静止画像・動画のディジタルファイリング化を計り、より精度の高い、効率よい検査計画を立てるよう、患者様の為のおもい、細心の注意を払っています。

 

主な検査方法

心電図検査

 体表に付けた電極により心臓の電気的興奮を波形としてとらえる検査です。脈の異常、心臓肥大、虚血性心臓病とくに心筋梗塞の有無などが判ります。

zu5-1

図5:各種心電図検査

心臓超音波検査

 心臓に超音波をあてることにより体表面から心臓や血管を画像にして表す検査です。痛みや放射線被爆のない安全な検査です。弁膜症、心臓肥大、虚血性心疾患、肥大型・拡張型心筋症、先天性心疾患などや心臓機能が判ります。

zu1-2-1

図3:カラードプラー法による逆流血流の到達距離で半定量的に弁閉鎖不全症の重症度評価ができます。

ホルター心電図

 携帯型心電計で日常生活における24時間心電図を記録します。外来で行える検査で、狭心症、不整脈の種類、程度が判ります。

自己血圧測定(朝,夜)・24時間血圧検査

 白衣性高血圧の有無、日常生活での血圧が詳細に判ります。

マスター2階段試験・トレッドミル運動負荷試験

 運動時の心電図異常(虚血性心臓病、不整脈の出現)、運動時血圧異常、運動不足の有無、健康運動処方の評価ができます。マスターは階段の昇降、トレッドミルはベルトコンベアーの上を歩きます。

血管脈波検査

 両上肢下肢の血圧より動脈硬化度の判定ができます。

zu6

図6:血管脈派検査…四肢の血圧などを測定することにより簡単に血管の硬さや下肢の動脈硬化の程度が判ります。

頚動脈エコー

 脳に行く血管の動脈硬化の判定ができます。

心筋シンチグラフィー

 体に害のない微量の放射線を出す物質を体内に注射し、専用のカメラでその物質が心筋に取り込まれる状態を撮影して心筋を栄養する血管(冠動脈)病変の有無や壊死心筋の有無などを評価します。

心臓カテーテル検査

 足の付け根あるいは腕の動脈や静脈から、カテーテルと呼ばれる細く柔らかい管を心臓の血管(冠状動脈)や心室内に入れ、圧を測ったり、カテーテルから造影剤を注入して冠動脈が狭くなっているかどうか、心筋や弁の働きがどうかなどを評価し治療方針を立てます。急性期心筋梗塞、安定期虚血性心臓病や弁膜症の重症度の判定ができます。心臓カテーテルによる冠動脈疾患の診断は2泊3日間入院によるクリニカルパスを施行しています。また必要があれば経皮的冠動脈形成術という、カテーテルにより冠動脈を開大する治療を行います

zu7-

 一番左の写真:狭心症患者さんの冠動脈造影所見。
 真ん中の写真:矢印の部分が狭窄しています。
 右の写真:カテーテルを使った経皮的冠動脈形成術(バルーン+ステント)を施行し狭窄部が開大しています。

胸・腹部造影CT検査

 大動脈瘤、大動脈解離の診断ができます。